国際バカロレアってなに?英語で学べる学校とは

現在、日本政府が力を入れている教育改革の一つ「国際バカロレア認定校」の増設。

教育内容についてはまだあまり認知されていないものの、「将来我が子を認定校に入学させたい」「その先は海外の大学に留学させたい」といった英語教育に熱心な保護者からの熱い視線が注がれています。

そこで、今回は国際バカロレア認定校で学ぶメリットは何か、また教育方針や内容はどのようなものか等々、「国際バカロレア」についてご紹介します。

 

■国際バカロレア(IB)とは

国際バカロレア(International Baccalaureate、略してIB)とは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供している国際的な教育プログラムで、1968年に設置されました。

国際バカロレア機構では、世界中の認定校の共通カリキュラムの作成や、世界共通の国際バカロレア試験、国際バカロレア資格の授与等の実施がおこなわれています。

このプログラムは、国際的な視野をもつ人材の育成を目指すほか、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を得た上で、海外の大学に進学するルートの一つとなっています。

 

■国際バカロレア(IB)の4つのプログラム

国際バカロレアでは、生徒の年齢に応じたプログラムが用意され、平成29年6月現在、世界140以上の国・地域における4846校で実施されています。

ここでは、4つのプログラムについてご紹介します。

 

1)プライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP)
3歳~12歳が対象で、国内には22校あります。

幼児期から児期にかけて、精神と体の両方を発達させることを重視したプログラムとなっています。どのような言語でも提供可能。
 

(2)ミドル・イヤーズ・プログラム(MYP) 
11歳~16歳が対象で、国内には14校あります。

児童期後半から青年期にさしかかる時期において、これまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラムになっています。

どのような言語でも提供可能。1994年設置。
 

(3)ディプロマ・プログラム(DP)
16歳~19歳が対象で、国内には33校あります。

青年期(高校生)において、カリキュラムを2年間履修し、最終試験で一定の成績を収めることで、国際バカロレア資格が取得できるプログラムです。

試験は、英語、フランス語、スペイン語で実施されています。

 

(4)キャリア関連プログラム(CP)
16~19歳が対象で、残念ながら日本国内には未設置です。

生涯のキャリア形成に役立つキャリア教育や職業教育に関連したプログラムです。

一部科目は英語、フランス語、スペイン語で実施されています。

 

■国際バカロレアの魅力

国際バカロレアの魅力は、英語で学べるだけではありません。プログラム内容の充実以外にも、以下のようなさまざまなメリットもあります。

 

・グローバルに通じる論理的思考力、表現力、コミュニケーション能力

・海外の大学で学ぶために必要な基礎的学力

・海外の名門大学でも入学資格の一つとして採用(合否を有利に運ぶプラスα材料)

・海外の大学入学後に基礎科目が受講不要になる科目あり(アメリカでは、スコアによって大学での履修が免除や飛び級ができる。実際にハーバード大、コロンビア大、UCLAなどの名門大学で採用)

 

※但し、国際バカロレアの資格だけで海外の大学に入学できず、基本的にはTOEFL®Test、SAT®といった共通テストのスコア提出も必要です

 

■政府がすすめる国際バカロレア200校計画

2013年6月、安倍首相が国際バカロレア認定校の大幅増加を目指し、「2018年までに200校設置」を目標とすることを発表したことは、当時も大きなニュースとなりました。

実際には、外国語教員の免許問題やプログラム指導可能な日本人教員の育成など、人材面にまだ課題もあるようですが、今後日本の大学においても、国際バカロレアのディプロマ取得で受験を可能とする動きもあるそうなので、将来的にも進路選択のうちの1つになっていくでしょう。

 

■国際バカロレアは、「単に英語ができる」ことは目指していない

それでは、なぜ政府が設置を推進するほど注目されているのでしょうか?

実は、国際バカロレアが注目される理由としては、日本の産業界からも前向きに捉えられていることが挙げられているからです。

それは、単に英語を話せる・聞ける・読める・書けるといった4技能だけでなく、プログラムを通して養われていく論理的思考力、課題発見力、コミュニケーション能力、異文化理解力などが、これからの子どもたちを取り巻く世界的なグローバル社会に対応できる人材を養成するのにふさわしいという見方がされているからなのです。

 

■英語は、真に必要とされるグローバル人材になるためのパスポート

国際バカロレア校を受験するためには、やはり英語は必須。

「入ってから学べばいい」では遅いのです。そのため早期から英語教育を家庭で取り入れる家庭や、英語の幼稚園、インターナショナルスクール等で学ぶ子どもたちが増えています。

今後の日本では、センター試験の廃止にともない入試制度の大変革が起こる中、国際バカロレア校で多様な力を磨いた上で海外の大学を目指し、将来は国際社会で通用する一人の人間として成長しようという進路を選ぶのも、一つの選択になっていくのではないでしょうか。

 

 

<参考>

・文部科学省

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307998.htm

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307999.htm